2023年に廃止決定で話題のジュニアNISAとは?
ジュニアNISAの概要
ジュニアNISAとは、2016年に始まった日本に住む未成年者(0~17歳)のみが利用できる資産形成のための非課税制度です。
要は、対象者が子供というだけで、仕組みはほとんど私たちが使っている一般NISAやつみたてNISAと変わりません。
一部条件等が異なるので、下記の表にまとめました。
対象者 | 日本国内在住の未成年者(0〜17歳) |
非課税枠 | 80万円/年 |
非課税期間 | 5年間* |
新規買付 | 2023年12月末まで |
投資対象商品 | 国内株式、投資信託、海外株式など |
投資方法 | 通常買付・積立買付どちらも可 |
払出制限 | 2024年以降いつでも可* |
ジュニアNISAは、子供自身の名義でお金を運用・貯蓄してあげられるすごく魅力的な制度です。
親だけではなく、贈与税もかからないので、孫のためにと始める方も多いそうです。
大人の一般NISAやつみたてNISAと同じく非課税期間があるのも嬉しいポイント!
でもなぜ廃止が決定してしまうほど、当初は不人気だったのでしょうか?
その理由は・・・
18歳まで払い出しが禁止?!
ジュニアNISAには、2016年のスタート当初「払出制限」というルールがありました。
これは、ジュニアNISAで5年間の間に投資した商品は、18歳まで引き出すことができないというものです。
万が一引き出した場合は、遡って課税されてしまうというまさに最悪なルールでした。
そんな必要な時に使えないお金はいらないということで、制度が開始されてから今まで口座開設者数が伸び悩み、遂に来年の2023年末に廃止が決定されたのです。
廃止決定と同時に払出制限解除で人気爆発
しかし、皮肉なことに廃止決定と同時にこの最悪なルールが改定されました!
2024年1月1日以降は、契約者の年齢や目的に関わらずいつでも全額または一部の払出が可能となりました。
もちろん、払い出したからといって課税されることもないので安心です。
この払出制限さえ無くなれば、ジュニアNISAは文句の付け所がありません!
特に子供の年齢が低ければ低いほど、非課税で運用できる期間が長くなるのでオススメです。
ジュニアNISAのこれだけは注意したい4つの事
2023年で新規買付は終了
2023年末で廃止が決定されているジュニアNISAは、新規の買い付けもそこで終了してしまいます。
本来であれば、5年間×80万円=400万円の投資が非課税で可能ですが、今から始めると2023年までの2年間×80万円なので最大160万円までしか投資できません。
非課税期間の5年が終わったら、ロールオーバーを忘れずに
5年間の非課税期間が終わった後の選択肢は2つです。
- 商品を売却して現金化する
- 未成年非課税口座にロールオーバー して運用を続ける(新規買付は不可)
オススメは当然、2番です。
新規買付はできなくても、非課税口座にロールオーバーすることで、18歳になるまで非課税で複利効果を得ることができます。
ロールオーバーって何?
ロールオーバーとは、非課税期間(5年)が終了した際に保有している金融商品を、翌年の非課税投資枠に移行すること。
保有商品の評価額が、翌年の非課税枠である80万円を超えていても移管は可能ですが、新規買付を行うことはできません。
非課税期間が終了する商品を保有している場合は、その終了までに金融機関からロールオーバー の申し込み用紙が届きます。
ロールオーバー の手続きを忘れると、課税口座に移管されてしまうので、忘れずに対応しましょう。
ジュニアNISAの金融機関は変更不可
ジュニアNISAは一度口座開設をすると、その後金融機関の変更ができません。
金融機関によって取り扱い商品が異なるので、開設前にしっかりと情報収集、比較をしておきましょう。
米国株はSBIと大和証券だけ
ジュニアNISAの投資対象商品は、国内外の上場株式、投資信託、ETFやREITなど多数あります。
しかし、ジュニアNISAで外国株を取り扱っているのは、SBI証券と大和証券のみです。
ジュニアNISAは一度口座開設をして取引を始めると変更ができないので、米国株などの外国株に投資したいと考えている方は、あらかじめ取り扱いのある証券会社を選びましょう。
ジュニアNISAを今すぐ始めるべき理由
投資期間は残り2年
ジュニアNISAは、通常5年間×80万円=400万円の投資が可能です。
しかし、残念ながら2023年末で廃止が決定しているので、今から始めても投資期間は最大2年×80万円=160万円となります。
また積立で投資を考えている方は、早く始めるほど積立回数が増え、商品の価格が安定するのでオススメです。
※積立購入は、毎月定額で商品を購入するので、積立回数が増えるほどその金融商品の価格の平均値に近づくことができるのがメリット。
払出制限がなくなり、デメリットなし
ジュニアNISAの大きなデメリットであった払出制限。
これがジュニアNISA廃止と共に撤廃されたことで、ジュニアNISAのデメリットは無くなったと言えます。
ここがポイント
- 制度が廃止されるまでの2023年12月31日までは払出ができない
- 2024年1月1日以降はいつでも売却が可能
- もちろん売却時の税金も非課税
子供が小さいほどお得
みなさんは、「投資の三原則」というものを知っていますか。
[memo title=”投資の三原則”]長期で運用する・積立で投資タイミングを分散する・違う性質の商品に分散して投資する[/memo]ジュニアNISAは早く始めれば始めるほど、この三原則のうち
- 長期で運用する
- 積立で投資タイミングを分散する
という条件を自然とクリアすることができます。
ちなみに長期投資をする際は、最低でも10年を想定しておく方がいいと言われています。
その理由は、例えば年利5%で計算した場合、約10年でリターンとリスクが逆転するからです。
ジュニアNISAの場合、0歳の子供は18年、3歳でも15年は非課税で運用を続けることができます。
非課税運用期間が10年以上確保できる場合は、ぜひジュニアNISAの運用を検討してみてください。
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