はじめに:ジュニアNISAとは?
ジュニアNISAは0歳から利用できる非課税投資制度
ジュニアNISAとは、2016年に始まった日本に住む未成年者(0~17歳)のみが利用できる資産形成のための非課税投資制度です。
要は、対象者が子供というだけで、仕組みはほとんど私たちが使っている一般NISAやつみたてNISAと変わりません。
一部条件等が異なるので、下記の表にまとめました。
対象者 | 日本国内在住の未成年者(0〜17歳) |
非課税枠 | 80万円/年 |
非課税期間 | 5年間* |
新規買付 | 2023年12月末まで |
投資対象商品 | 国内株式、投資信託、海外株式など |
投資方法 | 通常買付・積立買付どちらも可 |
払出制限 | 2024年以降いつでも可* |
ジュニアNISAは、親が自分の子供のためにお金を運用するだけでなく、贈与税もかからないので、孫のためにと始めるおじいちゃん、おばあちゃんも多いそうです。
※贈与税は年間110万円以上の場合にかかるので、ジュニアNISAに場合は非課税枠内 (年間80万円)で投資を行えば贈与税はかかりません。
★ジュニアNISAについてもっと詳しく知りたい方はこちら★
[card id=”2834″]ジュニアNISAを始めるには?
ジュニアNISAを始めるまでには、はっきり言って結構な時間がかかります。
申し込み自体は数分で簡単にできますが、必要書類の準備や証券会社・税務署の審査などに時間がかかるため、開設完了まで平均1ヶ月はかかると思っておいた方がいいでしょう。
ジュニアNISAを始めたいなと思っている方は、2023年末までしか新規買い付けができないので、なるべく早く準備に取り掛かることをオススメします。
★ジュニアNISAの始め方はこちら★
[card id=”3395″] [card id=”3476″]ジュニアNISAが廃止された後はどうなる?
ジュニアNISAは、2023年末で廃止が決定されています。
では、廃止まで残り1年となった今ジュニアNISAを始めた場合、どうなるのでしょうか。
【2023年1月にジュニアNISAを始めた場合】
まず、制度の廃止以降は新規買い付けができなくなるため、非課税で投資をできる最大金額は、80万円までとなります。
本来であれば、5年間×80万円で最大400万円の投資が可能なので、複利効果を考えるともっと早く始めておけばよかったなという気持ちもありますね。
ただし、新規買付はできなくなっても、18歳まで非課税で保有し続けることができるので、普通に銀行に入れておくよりは、断然お得だと思います。
また、実は制度廃止が決定したおかげで改良された部分もあります。
以前のジュニアNISAには、子供が成人するまでの間は払出制限がかかっており、その期間内に払い出すと税金がかかってしまうというルールがありました。
しかしそれが、廃止決定と同時に払出制限も消滅し、いつでも非課税で保有商品を売却することができるようになったのです。
使いたい時に、いつでも払出ができるようになったのは、大きなメリットですね。
ジュニアNISAで投資先を選ぶ時のコツは?
忙しいママには投資信託がおすすめ
ジュニアNISAで投資できる商品は、投資信託、国内・海外上場株式、国内・海外ETF、ETN(上場投資証券)、国内・海外REIT、新株予約権付社債(ワラント債)です。
なんだか難しい投資用語がたくさん並んでいますが、この中で私が今回ジュニアNISAの投資先として選ぶのは、投資信託です。
[memo title=”投資信託とは?”]投資家から集めたお金を一つの大きな資金として、運用のプロが国内外の株式や債券に分散投資し、そこであげた収益を保有率に応じて投資家に分配するという投資商品。[/memo]その理由は、
- 購入後(積立設定後)は基本ほったらかしでOK
- 株など他の投資商品よりも銘柄選びが簡単
という2点からです。
中でも、管理の簡単さというのは、日々子育てや家事仕事に忙しいママにはとても重要なポイントなのではないかと思います。
選ぶファンドは1つで十分
投資対象が投資信託と決まれば、次はファンド選びです。
ここで苦戦される方が多いですが、抑えて起きたいポイントはたった2つ!
まず一つ目は、選ぶファンド1つで十分ということです。
分散投資という意味合いで、ジャンルの違う銘柄をいくつも選ぶ方がいらっしゃいますが、投資信託の場合、これにはあまり意味がありません。
なぜなら、
- 投資信託という商品の性質上、1つだけでも十分に分散投資ができているから
- 2つ以上のファンドに分けると元本が少額になり、複利効果が薄くなるから
です。
長期保有するのでリスクはある程度OK
ファンドを選ぶ上で抑えておきたいポイント2つ目は、ある程度のリスクはOKということです。
まず、みなさんは「投資の三原則」というものを知っていますか。
[memo title=”投資の三原則”]長期で運用する・積立で投資タイミングを分散する・違う性質の商品に分散して投資する[/memo]ジュニアNISAは早く始めれば始めるほど、この三原則のうち
- 長期で運用する
- 積立で投資タイミングを分散する
という条件を自然とクリアすることができます。
つまり、ある程度リスクのあるファンドを選んでも、長期運用で時間を味方につけることで、そのリスクをカバーすることができるということです。
リスクの低い債券ファンドを選んで守りに入るよりは、長期運用することで時間を味方につけ、ある程度のリスクを許容した上で成長を期待できるファンドに投資するのが賢いと思います。
0歳と3歳の二児ママが選んだジュニアNISAのオススメファンド2選
[memo title=”みどころ”]以上のポイントを踏まえた上で、ことママは悩みに悩んだ結果どのファンドを選んだのでしょうか・・・?さっそく、みていきましょう![/memo]eMAXIS Slim 米国株式 S&P500
eMAXIS Slim 米国株式 S&P500は、米国の株式だけに投資をする「海外株式型ファンド」です。
海外株式型ファンドは、債券株式や国内株式ファンドに比べ、リスクは高いですがその分リターンも大きくなっています。
そんな海外株式型ファンドの中でも、特に人気を誇っているのが、アメリカ株を扱う以下の2社のファンドです。
- SBI・ヴァンガード・S&P500
- eMAXIS Slim 米国株式 S&P500
信託報酬やリターン率に若干の違いはあるものの、どちらを選んでもさほど差はないと思います。
私が使っている楽天証券には、「SBI・ヴァンガード・S&P500」の取り扱いがないので、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を選んでいます。
ちなみに、S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが公表している米国の代表的な株価指数の1つで、簡単にいうと・・・?
これに投資すれば、アメリカの主要企業500社へ投資しているのと同じ効果が期待できるということです。
GAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾンの4社の略)を中心とした有名企業が多いので、海外株式型と言っても安心感があるので、こちらを選びました。
たわらノーロード先進国株式(為替ヘッジなし)
たわらノーロード先進国株式は、日本を除く先進国の株式に投資を行うファンドですが、そのうちの約70%を占めているのがアメリカ株です。
その他、比率が高い投資先は、イギリスとカナダになっています。
このファンドでは、
- 投資先をアメリカを筆頭に比較的経済の安定している先進国に絞っている
- ソフトウェアサービスをメインとし、衣料・バイオテクノロジー・ライフサイエンスなど幅広い銘柄を扱っている
ことから、リスクを中程度に抑えつつも、このファンド一つでしっかりと分散投資をすることができるというのが大きな魅力です。
たわらノーロード先進国株式には、「為替ヘッジあり/為替ヘッジなし」という2種類のファンドがあります。
海外の資産に投資を行う場合、基本的には外貨で行うため、株式の取引は日々為替の影響を受けますよね。
つまり、株式の価格が変わらなくても、円高・円安によって基準価格が上下するということです。
そんな為替の影響を受けたくない方は、為替ヘッジありを選ぶと良いですが、その分もちろん信託報酬も高くなります。
今回、私がなぜ為替ヘッジなしを選んだかというと、
- 信託報酬(管理手数料)が安い
- 直近の1年の実績を見ると、為替ヘッジなしの方が運用成績が良い
からです。
数年の運用であれば、信託報酬もさほど気になりませんが、ジュニアNISAは0歳から始めると最大18歳まで非課税で保有することができます。
せっかく非課税という恩恵が受けられるのに、信託報酬で手数料が嵩むと少し残念な気がするので、ジュニアNISAでは信託報酬の安さを重視して、たわらノーロード先進国株式(為替ヘッジなし)に投資をすることに決めました。
正直バランス型と迷った!バランス型のおすすめファンド2選
実は、バランス型ファンドが優秀?!
今回私が選んだジュニアNISAの銘柄は、どちらも海外株式型ファンドという分類で、リスクは中〜高程度のものになります。
なぜ割とリスクの高いファンドをあえて選んだのかというと、
- ジュニアNISAであれば、時間を味方につけてリスクを最小化することができる
- 物価上昇に弱い債券や成長率の低い日本の株式に投資するより、海外の企業に投資する方がいい
と考えたからです。
しかし、「やっぱり海外株式はちょっと怖いな・・・」という方にオススメなのが、バランス型ファンド。
バランス型ファンドとは?
バランス型ファンドとは、あらかじめ「ポートフォリオ」が組まれた商品です。
つまり、例えば「国内株式型25%・外国株式型25%・国内債券型25%・外国債券型25%」というように、最初からどの分野にどのくらい投資するかという比率が設定されているということです。
しかも、投資を続けていくうちにこの比率が崩れた場合は、リバランスといって運用会社が元の比率に戻してくれます。
まさにこれを一つ買っておけば、それだけで複数の資産に分散投資するのと同じような効果を得ることができるのです。
しかし、投資家の中にはバランス型ファンドはもったないという見解を持つ人もいます。
その理由は、先に紹介した海外株式などに投資するインデックスファンドと呼ばれる種類のファンドより、信託報酬(管理手数料)が割高になってしまうことが挙げられます。
バランスファンドの中には、期待リターンが低い債券なども含まれているため、そのために高い信託報酬を払うことにバランス型のデメリットを感じる人もいるようです。
ファンド選びに正解というものはなく、自分の投資に対するリスク許容度や考え方、どのくらい資産を増やしたいかによって最適なファンドは変わってきます。
結局、今回私が選んだのは海外株式ファンドですが、正直私もバランス型とかなり迷いました。
ということで、ジュニアNISAのファンド選びで候補に上がっていたオススメのバランス型ファンドを、最後に2つ紹介したいと思います。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
ニッセイアセットマネジメントが運用するバランス型ファンド。
国内株式・先進国株式・国内債券・先進国債券の4資産に25%づつ均等に投資をします。
信託報酬もバランス型ファンドの中では、年0.154%と最安です。
ここがいい!
- 不動産や新興国への投資をしていないため、安定性が高い
- リスクの高い先進国株式に投資しつつも、債券の比率が大きいため全体としてはリスクが低い
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
三菱UFJ国際投信株式会社が運用するバランス型ファンド。
国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リートの8資産に12.5%づつ均等に投資をします。
ニッセイの4資産均等と同じく、信託報酬は年0.154%と最安です。
ここがいい!
- 株式や債券以外にも単独では手が出しにくい不動産に投資できる
- 海外の株式や債券、不動産にまで投資できるのに信託報酬が低い
まとめ
ジュニアNISAの銘柄選びのコツ、オススメ銘柄いかがでしたでしょうか。
私も投資を始めた当初は、銘柄選びから積立の設定まで恐る恐るで、不安な気持ちでいっぱいでした。
世界に比べてまだまだ投資人口の少ない日本でも、ここ数年で着々と資産運用の重要さが認識されてきました。
次回の税制改正ではNISA制度の恒久化なども議題に上がっており、ますます投資が注目される時代になってきましたね。
ジュニアNISAも積立NISAも、毎月少額からコツコツと始められる少額非課税制度です。
今までのように銀行に貯金するだけ、多額の生命保険をかけるだけの時代はもう終わりました。
今や、資産は自分で守る、作らなくてはならない時代。
まずは、非課税制度を使って月に数千円からでも投資に挑戦してみることをオススメします。
★他にもこんな記事を書いています★
[card id=”2816″] [card id=”805″]
コメント