出産に関する4つの助成制度と特別措置

妊娠・出産

まず初めに通常の出産は病気ではないため、ご加入の健康保険は適応されません。

そのため、高額になってしまう出産費用を補助するために、各市町村や加入している健康保険組合はいくつかの助成制度を設けています。

ということで、今回は知っておかなければ損をする出産に関する”お金の話”をしようと思います。

まずは加入の健康保険をチェック

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妊娠・出産・育児に関して受ける事のできる助成制度は、ご加入の健康保険の種類によって異なります。

まずはご自身がどのパターンに当てはまるかチェックしてみて下さい。

国民健康保険に加入の方

あなたが国民健康保険に加入している場合、出産に関して受けることのできる助成制度は、

・妊婦検診費用等の補助

・出産一時金

の2つです。

勤務先の健康保険組合に加入の方

あなたがご自身の勤務先の健康保険組合に加入している場合、出産・育児に関して受けることのできる助成制度は、

・妊婦検診費用等の補助

・出産一時金

・出産手当金

・育児休業給付金

の4つです。

[say name=”まき” img=”https://irielife.jp/wp-content/uploads/2019/12/23151B4C-27C0-402D-A29D-DE72761C3978.png”]国民健康保険と勤務先の健康保険組合に加入している人では、かなり助成制度に差があるのね。[/say]

夫の扶養に入っている方

あなたが旦那さんの健康保険組合の扶養に入っている場合、出産に関して受けることのできる助成制度は、

・妊婦検診費用等の補助

・出産一時金

の2つです。

つまり、国民健康保険に加入している方と全く同じとなります。

4つの助成制度について

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ご自身がどの助成を受ける事が出来るかを把握したところで、それぞれの詳しい制度の内容について見ていきましょう!

妊婦健診費用等の補助(全員)

妊婦健診費用等の補助とは、妊婦検診にかかる受診料を自治体が一部負担する制度です。

一般的には出産までに妊婦が病院を受診することが望ましいとされている14回程度検診補助券が、各自治体から給付されます。

補助券は母子手帳を発行する時に役所で一緒に発行されます。

これを病院側に提出すると検診費用が一部差し引かれ、私たちの負担額を減らすことができます。

出産育児一時金(全員)

出産育児一時金とは、加入の健康保険組合(国保又は社保)から出産の際に支払われる一時金です。

出産育児一時金は一律で子供1人につき42万円を受け取ることが出来ます。

健康保険の適応がないため高額となってしまう出産費用を補うために設けられている制度です。

しかし、実際のところ出産費用は地域によって格差があり、一番高額な東京では平均60万円。

[say name=”まき” img=”https://irielife.jp/wp-content/uploads/2019/12/23151B4C-27C0-402D-A29D-DE72761C3978.png” from=”right”]手だしが20万円も必要なのね![/say]

また無痛分娩や帝王切開での出産となった場合は、さらに出産費用が高額となってしまいます。

一律42万円では不十分と言えますね。

出産手当金(ワーママ限定)

出産手当金とは、よく先に説明した「出産育児一時金」と混同されますが、こちらはご自身が社会保険加入者でないと受け取ることが出来ない助成制度です。

出産予定日の42日前から産後56日までの98日間(いわゆる産休中)に働くことが出来なかった期間の給与を加入の保険組合から貰うことが出来ます。

この制度は、出産によって本来収入となっていたものが無くなってしまうことによる経済面での負担を軽減することを目的としています。

また出産手当金の受給中は、加入者はもちろん保険料を折半している会社側も健康保険料を免除されることも大きなメリットです。

【支給金額の計算方法 】

「支給開始日以前12ヶ間の平均標準報酬額÷30日✖️3分の2」

例:標準報酬月額が20万円の方の場合

20万÷30日=6,666円

6,666円✖️3分の2(0.66666)=約4,000円✖️98日=392,000円

[say name=”まき” img=”https://irielife.jp/wp-content/uploads/2019/12/23151B4C-27C0-402D-A29D-DE72761C3978.png”]貰っていたお給料の額にもよるけど、上記の金額が入るのはかなり有難いわよね![/say]

育児休業給付金(ワーママ限定)

育児休業給付金とは、育休中に加入の保険組合から支給される給付金です。

これも出産手当金と同じくご自身が社会保険加入者である場合のみ受けることのできる制度です。

産休が明けた後、子供が小さくてすぐに職場復帰が難しい働くママたちのために、就業していない間も社会保険から給付金を支払う制度で、最大で子供が2歳になるまでこの育休制度を利用することができます。

また出産手当金と同様、育休中の保険料は免除されます。

【給付金の計算方法】

「直近6ヶ月の平均月額の67%」

例:平均月額20万円の場合

20万円✖️0.67=134,000円(6ヶ月まで)

※6ヶ月以降は50%に減額されます。

職場復帰のタイミングは難しいですが、せっかく今まで高い保険料を払ってきたのですから、会社側にも働くママ達が気持ちよく育休を取れるように社内の環境をもっと整えていってほしいですね。

【特別措置】当てはまる方は要チェック

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帝王切開でご出産された方

基本的に妊娠・出産は病気ではないので保険適用外となりますが、帝王切開など保険の対象となる医療行為が施された場合には保険が適用されます。

そこで出産の際に保険適応となる医療行為を行った場合には、高額医療費制度を忘れずに利用することをオススメします。

高額医療費制度とは、ひと月にかかった医療費の合計金額が高額になり、一定金額(自己負担限度額) を超えた場合、その超えた部分が高額療養費として戻ってくる制度です。

  • 請求期限:診察日の翌月から2年間
  • 請求場所:ご加入の健康保険組合

里帰り出産された方

里帰り出産先で定期妊婦検診を受診をした場合、自費で支払った医療費の助成金額部分の払い戻しを行う制度があります。

定期妊婦検診以外も、 里帰り先で妊婦超音波検査妊婦子宮頸がん検査新生児聴覚検査の費用を自費で支払った場合も払い戻しが可能です。

  • 請求期限:分娩日から1年以内
  • 請求場所:お住いの保健予防課又は保健センター

生命保険に加入している方

お産の際に帝王切開、吸引分娩、会陰部縫合手術をした方は任意で加入している生命保険から保険金が下りる可能性があります。

会陰部の縫合はほとんどの方が行うと思いますが、病院から貰った請求書に「分娩介助料」ではなく「手術料」として料金が乗っている場合は保険金が下りる可能性があります。

妊娠・出産は対象外の保険に入っているから自分は適応されないだろうと思っている方も一度請求書をチェックしてみましょう!

まとめ

妊娠・出産はとても喜ばしいことですが、それと同時にとてもお金がかかります。

我が国の出産に対する助成はまだまだ十分とは言えません。

だからこそ1円の取りこぼしもないように、出産に関するお金の話はしっかりと学んでおきましょう!

コメント

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